Accountingとは、直訳すると、「会計・経理」を意味します。
会計や経理と聞くと、簿記をイメージされる方も多いと思います。
しかし、MBAで学ぶアカウンティングは、単なる簿記の知識ではありません。
簿記を学びたいのであれば、その辺の専門学校や通信教育で十分です。
MBAは、企業経営に必要な実践的な知識を身につけることを目的としています。
数字を通じて経営を考える
MBAで学ぶアカウンティングを学ぶ意義は、企業の財務状況を理解し、当該企業の経営課題を浮き彫りにして、これに対する打ち手を検討することができる能力を養うことにあります。
財務諸表に記載された数字は、企業の経営活動の結果です。
数字は嘘をつきません。
数字を見れば、企業がおかれた状況をより的確に把握することが可能となります。
ステークホルダーへの説明責任を果たす
アカウンティングは、財務状況の資料を用いて、経営の内容をステークホルダーに説明することにより、企業の説明責任を果たすために有効です。
ちなみに、説明責任は、Accountabilityの日本語訳ですが、Accountingの派生言語です。
企業には、様々なステークホルダーがいます。例えば、取引先、出資者(株主)、従業員などです。
企業経営者は、経営を行なう上で、これらのステークホルダーに対して、説得力ある説明が求められます。
例えば、
・株主に配当する場合の配当額の妥当性を株主に説明する
・銀行から融資を受ける場合の会社の支払能力を銀行に説明する
このような場面において、定性的な説明資料だけでは説得力ある説明は困難です。
他方、企業の財務状況について、数字を用いて具体的に目に見える形で説明すれば、株主や銀行が納得してくれる可能性があがります。
また、アカウンティングは、部外者に対してだけではなく、自社内部の者に対しても説明資料となります。
例えば、新商品を企画するとき、定性的な説明だけでは、企画を通してもらえません。
これに対して、具体的な売上見込みやコスト等を数字で示し、それが自社の財務状況にどのような影響をあたえるのかを具体的に説明できれば企画が通る可能性が高くなります。
したがって、経営者や幹部社員だけでなく、ビジネスマンがアカウンティングを学ぶことは有益であると思います。
アカウンティングについて、何回かに分けてこのブログで紹介していきます。